ベルギー王国・ブリュッセルに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

BRU

ベルギーはオランダとフランスの間にある小さな国。
その首都ブリュッセルはヨーロッパ交通の要衝として栄え、様々な民族が暮らしてきました。
1000年以上を誇るの歴史の中には美しい建築物はもちろん、美術、美食などの文化も培われ、どこをとってもお洒落。
また、NATOやEUの本部が置かれるなど、政治経済や平和のあらゆる面でもヨーロッパの中心を担ってきました。
そんなブリュッセルには魅力がいっぱい!
見逃せない教会を中心に、おすすめの観光名所・グルメをご紹介します。

目次

ブラバンティンゴシックの最高傑作!サン・ミッシェル大聖堂

この地に聖ミカエルを称える礼拝堂が建てられたのは9世紀のこと。
1047年にはロマネスク様式の教会となり、13世紀からはおよそ300年という年月をかけて、現在の大聖堂が建てられました。
荘厳なゴシック・ブラバンソン様式の外観は高さ64m。シンプルにも見えますが細かい装飾が丁寧に施されています。
内部にはジャン・ヘックが制作したステンドグラスが配され、白い柱に色鮮やかな光が差し込みます。
12人の使徒の彫像に加え、バロック様式の説教壇や特製のパイプオルガンも特徴的。
ローマ皇帝カール5世の戴冠式が行われた場所でもあり、歴代国王が結婚式を挙げたことでも知られています。

奇跡的に運ばれた黒いマリア像 聖カトリーヌ教会

ブリュッセル北駅からヌーヴ通りを抜けた一角に、内港を埋め立てて建築された、聖カトリーヌ教会があります。
もともとは15世紀に起源を持つ教会ですが、現在の建物はブリュッセル最高裁判所等を手掛けたベルギー人建築家ジョセフ・ポウラエールによって1854〜1874年に建設されたもの。
角度によって見え方の異なるロマネスク、ゴシック、ルネサンス様式の珍しい教会となっています。
内部にある「黒い聖母子像」には伝説が残されており、”神の力”が宿っているとして、人々から信仰を集めています。

シンプルだからこそ美しい ノートルダム・デュ・サブロン教会

ノートルダム・デュ・サブロン教会は、その名の通り、ブリュッセルの歴史的中心部、サブロンにある教会。
1304年に弓の射手組合ギルドによって建てられた礼拝堂を起源とし、15世紀に建て替えられたローマカトリックの教会です。
後期ブラバンティンゴシック様式の外観への評価は高く、2つのバロッ​​ク様式の礼拝堂を含む豪華な内装も魅力的です。
中でも1697年に製作された説教壇とステンドグラスの美しさは目を見張るものがあり、上空にはマリア像をブリュッセルまでもたらしたという、伝説の小舟のコピーも飾られています。
この舟によって、礼拝堂は聖地化し、繁栄を遂げたそう。
鮮やかな色彩に包まれる日中も美しいのですが、幻想的な夜のライトアップもおすすめです。

ロマネスク様式の穴場スポット サン・ニコラ・デュ・ブリュッセル教会

グラン・プラスのほど近く、リュッセル証券取引所の隣に、サン・ニコラ・デュ・ブリュッセル教会があります。
プーリア地方のロマネスク様式の原型となる建物は、1087~1197年に建築。
殺害された子供を蘇らせたとされる、聖人ニコラの遺骨を祭るために設立されました。
再建、増築を繰り返し、1956年には現在のファサードが完成。近年、修復作業も行われました。
外装、内装ともにシンプルな造りではありますが、大理石やステンドグラス、時計のデザインに趣がたっぷり。
聖堂内にはルーベンスをはじめとする絵画が飾られ、天蓋におおわれた主祭壇も印象的。
ガイドブックなどにはあまり取り上げられていないので、ゆっくりと見学することができます。

ブリュッセルでは珍しい ロワイヤル・サント・マリー教会

ロワイヤル・サント・マリー教会は、1845〜1853年に建設された王立の教会です。
ブリュッセルの教会としては珍しいビザンチン様式で、ドーム型の屋根が印象的。
トラムが走るロワイヤル通りを見守るかのように、ひっそりと佇んでいます。

ブリュッセルで必見!世界遺産グラン・プラス

“世界で最も美しい広場”の一つとして知られ、世界遺産にも登録されているグランプラス。
ブリュッセルの旧市街はこの広場を中心に放射状に広がっており、11~12世紀には市場も開かれていたそう。
広場自体の大きさは110m×70mほどでおおきくはありませんが、四方を囲む建物の数々は圧巻!
ギルドハウスや市庁舎、王の家など、様々な建築様式の建物が混在し、訪れる人を魅了しています。
かつてはフランスの詩人ヴィクトル・ユーゴーも「世界で最も美しい広場」と称賛し、芸術家であるジャン・コクトーも「豊穣なる劇場」と讃えたほど。
周りには石畳が張り巡らされ、せりだしたカフェのテラス席はいつも大賑い!
その雰囲気に、何度も足を運びたくなってしまうこと必至です。

グランプラスでもひと際美しい ブリュッセル市庁舎

グラン・プラスを代表する建造物が、15世紀に建築された、ゴシック・フランボワイヤン様式のブリュッセル市庁舎。
中央の塔の高さは96m、塔の先端にはブリュッセルの守護天使、ミカエルの像が配されています。
また、この塔と左側の建物、右側の建物、それぞれが別の建築家によって建てられたため、左右は非対称。
炎のような激しいデザイン”フランボワイヤン”の様式の通り、緻密な装飾が随所に施されています。
内部の見学はガイドツアーへの参加が必須ですが、議会ホール、ゴシックホールなどの素晴らしいインテリアに加え、その歴史や役割に触れることも。
グラン・プラスの中でも最も美しいとされる市庁舎を、内外から楽しみましょう。

華麗に彩られた寄合所 ギルドハウス

グランプラスを取り囲むのは、そのほとんどが「ギルトハウス」と呼ばれる建物です。
「ギルド」とは、中世ヨーロッパの同業者組合のようなもの。
パン屋やビール製造業者、肉屋、油商などがそれぞれに組合を組織し、寄合所のようなものとしてギルドハウスを建てました。
建ち並ぶ建物の装飾の豪華さは、当時の繁栄ぶりを象徴するかのよう。それぞれ屋根には、その職業を表すモチーフ像が飾られています。
中でも「星の家」の下の壁に横たわるセルクラースの像はパワースポットとしても有名で、右手に触れると幸運が訪れるそう。
歩きながら撫でていく地元の人や、幸せを願って訪れる観光客で、つるつるになっています。

歴史や文化を垣間見る 王の家 ブリュッセル市立博物館

市庁舎の向かいに建つ石造りの「王の家」も、グラン・プラスで見逃せない建築物のひとつ。
その名前から王宮の跡地を連想しがちですが、実際には王が住んでいたことはなく、かつてはパン市場として親しまれていたギルドハウスです。
16世紀にスペイン王カール5世によって建てられたことから、この名前が付きました。
スペイン・ハプスブルク家の時代にはスペイン政庁として利用され、新教徒を監禁する牢獄としても使われていたとか・・・。
現在は博物館として使われており、昔のブリュッセルの模型やタペストリーのほか、小便小僧の像やその衣装の一部を展示。
こじんまりとしていながら歴史や文化を感じることが出来る、ユニークな建物となっています。

本当にがっかり?ストーリーを知れば楽しめる 小便小僧

ブリュッセルといえば、”世界三大がっかり”としても悪名の高い小便小僧も、ぜひ一度眺めておきたいもの。
1619年にフラマン人彫刻家・ジェローム・デュケノワにより製作されたオリジナルはブリュッセル市立博物館に収められているものの、ブリュッセル中央駅のすぐ近くに”ブリュッセルの最長老市民ジュリアン君”として、未だレプリカが置かれ、親しまれています。
もともとのモデルとして濃厚なのは、ブラバン公の王子。ブリュッセルを敵軍が包囲し、火薬の銅線に火をつけたところ、おしっこをかけ、街を救ったのだそう。像の大きさは55cmほどと小さいながら、背景には様々なストーリーが隠されています。
そんな彼、世界一の衣装持ちとしても知られ、その数はおよそ1000着!
かつて王の兵士がこの像を盗んでしまい、王が謝罪のために豪華な宮廷服を送ったことから、世界中から衣装が送られるようになったそうです。公式サイトには衣装カレンダーも掲載され、公式の着付け係もいるほど。何も着ていない場合もありますが、合わせて楽しみましょう。

ブリュッセルの人気店が集結!ギャルリー・サンチュベール

ギャルリー・サンチュベールは、ヨーロッパで最も古いショッピングアーケードのひとつ。
1837年頃に始動したプロジェクトによって、当時貧しかったこの地域に建設が始まり、1847年にオープンしました。
アールヌーボーの影響を受けた鉄とガラスの装飾は均整の取れた美しい構造。
女王、王、王子の3つのギャルリに別れていて、ベルギーブランドを中心とするブティックやショップ、カフェなどが軒を連ねています。
中でもコルネ・ポート=ロイヤル・ショコラティエやノイハウスなど、お土産探しにもぴったり。
高級感溢れる優雅な雰囲気に、贅沢な気分が味わえますよ。

街並みとアートを堪能 芸術の丘

芸術の丘はブリュッセルの中でも1、2を争う絶景スポット。
ブリュッセル中央駅から階段をのぼるとアルベール1世の騎馬像が出迎え、手入れの整ったフランス式庭園が広がっています。
突き当りの小高い広場からは花壇の背景に、市庁舎をはじめブリュッセルを一望!
周辺には王立図書館や王立美術館、パレ・デ・ボザール、博物館など、多くの芸術施設が建ち並び、カリヨンベルを鳴らす12人のからくり時計塔も。
カフェで一休みをするもよし、庭園のなかで腰かけるもよし、気持ちの良いアート空間に癒されましょう。

世界も認める美術の殿堂 ベルギー王立美術館

1803年にオープンしたベルギー王立美術館には、地下で繋がった複数の美術館が存在。
15世紀から近代まで年代別に、幅広いコレクションを紹介しています。
古典美術館にはブリューゲルやヤーコブ・ヨルダーンスなど、巨匠の作品がずらり。
バロックの巨匠ルーベンスの作品を20点余りも集めた「ルーベンス・ルーム」も見逃せません。
また、世紀末美術館には19世紀から20世紀初頭の作品を展示し、ゴッホやゴーギャンの名画、アール・ヌーヴォーを代表するエミール・ガレなどの作品にも出会えます。
人気のマグリット美術館にはシュールレアリスムを代表する画家ルネ・マグリットの作品が約200点!
ベルギーだけでなく、ヨーロッパ屈指の美術館として、名を轟かせています。

豪華絢爛!ベルギー王宮のひとつ ブリュッセル王宮

ベルギーの王宮は2つあり、現在、国王一家は郊外のラーケン王宮に居住。
ブリュッセルの王宮は、国王の執務宮や迎賓館として公式行事に使用されています。
ルイ16世様式の建物は堂々とした佇まいで、夏季には内部も一般公開。
大理石の大階段や回廊、スカラベ(コガネムシ)の羽で彩られた「鏡の間」などを見ることができます。
室内装飾やシャンデリア、調度品の数々は豪華絢爛!
毎年違うテーマの特別展示も行われますので、そちらもお見逃しなく。
ちなみに、国王が在宮の際は中央の屋根に国旗が掲げられ、威厳もたっぷり。日本人でも身が引き締まります。

とまらない美味しさ ムール貝

ベルギーの郷土料理は伝統的なフランス料理を基礎としており、種類も豊富。
ヨーロッパの中でも有数の美食の国として知られています。
そこで真っ先に挙げられる名物が、秋から冬に向けて旬を迎える”ムール貝”です。
セロリやポロネギと一緒に白ワインで蒸し、味付けもシンプル。
ベルギーでは1年中食べられる料理ですが、特に旬の時期は最高。
現地ではバケツに豪快に盛り付けて提供される場合も多く、1人で1キロほどはペロリ!
パンやビールとの相性も抜群です。

日本でも流行の野生料理 ジビエ

ブリュッセルの南部、ワロン地方で有名なのが近年日本でも人気の”ジビエ料理”です。
ベルギーには狩猟が解禁となる秋、世界中の美食家がこぞって集まってくるそう。
アルデンヌの森には野うさぎやキジ、鹿、ウズラなど、普段食べることのできない食材が充実しています。
クランベリーやラズベリーなど、野生のベリー類と一緒に食べると、風味も格別!
難しいとされるジビエに精通した料理人の技術にも、驚かされるはずです。

実はベルギーが発祥!フライドポテト フリッツ

ベルギーの名物グルメを語る上で、絶対に欠かせない定番がフライドポテトであるフリッツ。
今日世界中で愛されているフライドポテトは、実はベルギーの発祥です。
街のいたるところにフリッツのスタンドがあり、ほとんどの食事シーンに揚げたてのフリッツが付いてきます。
作り方も、揚げるのに適した種類のジャガイモを使い、2度上げするほどのこだわりよう。
フリッツはベルギーの人々にとって国民食であり、主役級の料理でもあります。
トリュフやレモン、ハーブなど、マヨネーズの種類も豊富なので、合わせて楽しんでみてくださいね。

見た目も食べ方もお洒落! ブリュッセルワッフル

ベルギーの名物グルメとして有名なのが、やはり国の名を冠したベルギーワッフルではないでしょうか。
ワッフルには実は2種類あり、”リエージュ”は生地が厚め。砂糖などが練りこまれて固めに焼き上げられるので、そのまま食べてもオイシイ、日本でもメジャーなタイプのワッフルです。
対して”ブリュッセルワッフル”は、柔らかめの生地で長方形。アイスやチョコレートソース、生クリームなどをトッピングして、ナイフとフォークでいただきます。
外はサクサク、中はふんわり、優しい味のお洒落なスイーツとなっていますので、見逃す手はありません。
甘さ控えめなので、たっぷりトッピングしてもペロリ!SNS映えにも最適ですよ。

ベルギー王国・ブリュッセルの観光スポットを楽しもう

古くからヨーロッパの中心としてその役割を担ってきた街、ブリュッセル。
その存在感は大きく、数々の歴史や美術、政治的な側面でも大きな足跡を残してきました。
絵葉書のような美しい街並みには中世の香りが色濃く残り、新しいものが混在。ただ街歩きをしているだけでも様々な表情が楽しめます。
また、チョコレートやベルギーワッフル、ビールなど、世界有数の美食の都としても知られ、魅力的なグルメも盛りだくさん!
パリやロンドン、アムステルダムからも観光が可能で、どこをとっても”オイシイ”観光地となっています。

関連記事一覧

  1. YVR
  2. AKL
  3. YEA
  4. ROM
  5. UIH
PAGE TOP