南アフリカ共和国・プレトリアに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

ヨハネスブルグから北へ50kmほどの地点、マハリスバーグ山脈の麓に広がるプレトリアは、政府機関や官庁、諸外国の大使館が集結する行政と歴史の街。
美しい紫色のジャカランダが咲き誇る「ジャカランダ・シティ」としても知られています。
ゆっくりと発展したプレトリアは美しく閑静で、街の中心には歴史的に重要な建物が数多く保存され、アール・デコと南アフリカ独自の様式が折り合わさった、個性ある風景を見ることができます。
また、鳥類保護区、自然保護区を含む100もの公園があり、緑の自然にも包まれています。
そんなプレトリアのおすすめ観光スポットをピックアップしてご紹介します。

目次

まずはここ!プレトリアのランドマーク ユニオン・ビル

プレトリアの東部、丘の上に建つユニオン・ビルは、政府のオフィスを擁するため、1913年に建てられました。
英国人建築家ハーバート・ベイカー卿によるデザインで、イタリアのチボリにある有名なヴィラ・デステをモデルに、テラス・ガーデンと町を見渡す眺望がすばらしい建物となっています。
また、黒人初の大統領、ネルソン・マンデラ氏が大統領就任式を行った場所としても知られており、彼を讃え、庭の中央には大きな像が立っています。
現在は大統領官邸の機能も有しておりビル内は一般の入場は禁止ですが、見る価値のある庁舎。ぜひ足を運んでみてください。

紫色のトンネル ジャカランダの街路樹

「南アフリカの桜」とも称されるジャカランダは、毎年10〜11月になると一斉に花が咲き、街中が美しい薄紫色に染まります。
南アフリカでは気候が暖かくなる時期に咲くことから、日本の桜さながら、”春の訪れを告げる花”としても有名です。
プレトリアに植えられている街路樹は約7万本。もともとはブラジルから2本の苗木が持ち込まれ、そのあまりの美しさから街中に植えられるようになったのだとか。
満開の季節に訪れれば、街並みを彩る鮮やかな様子に、誰もが圧倒されます。

まるでヨーロッパの一角 メルローズ・ハウス

メルローズ・ハウスは事業家ジョージ・ヘイズが1886年に建てたビクトリア様式の豪華なお屋敷。スコットランドの僧院であるメルローズ修道院から由来し、名づけられました。
1900年の第2次ボーア戦争においては約1年半にわたって英軍の最前線基地としての役割を果たし、1902年戦争終結時には和平条約調印式も、ここで行われました。
現在はその歴史を博物館として公開しており、ヘイズ家が所有していた絵画やブロンズ像も、当時のまま保存されています。
また、毎年行われるアンティークフェアも人気があり、200店以上のお店に大勢の人が集まります。

シンボルの時計塔は必見!市庁舎

プレトリア観光で外せない名所としては華やかな雰囲気を放つユニオンビルが有名ですが、ゆったりと落ち着きのある市庁舎もおすすめ。
ポール・クルーガー通りにどっしりと姿を構え、中央にあるドーム屋根を持つ時計台は堂々、街を見守っています。
32もある鐘は時間になるといっせいに動き出し、街中に美しい音色を響かせます。
緑の芝に十字路を持つ前庭には噴水があり、プレトリウスの像なども置かれ、穏やかな雰囲気。市民の憩いの場としても、親しまれています。

自由と平和のシンボル フリーダム・パーク

サルフォコップの丘の上にあるフリーダム・パークは、人種や国境を越えた自由と平和のシンボルとして、2007年にオープンしました。
公園は7つのエリアで構成されており、なめらかな曲線を描く通路を辿って、独創的な園内を散策できるようになっています。
メインのスクンブトには円形劇場があり、697mにも及ぶ壁面には自由を勝ち取るために力を尽くした人々の名前が刻まれていたり、無名の英雄たちに敬意を表した永遠の炎があったり。統一国家として再生を歩む南アフリカを象徴した200本ものポールは、街のどこからでも見えるようになっています。
また、東側にあるイシフィファネには南アフリカの9州から1つずつ持ち込んだ大岩を配置。
闘いと償い、自由を讃える聖地として、プレトリアを望むことができるスポットとなっています。

優れた音響システムを評価 国立劇場

1963年に設立されたプレトリア国立劇場は、6つの劇場を有する南アフリカ最大の劇場です。
オペラやバレエ、ミュージカル、コンサートなど、毎年様々な公演が行われており、舞台芸術の発展にも寄与してきました。
近年ではジャズなど幅広くなった音楽ジャンルイベントなども行われ、新しいオーディオシステムを導入。劇場全体に一貫したトーン・バランスが確保できるよう、設計されました。
その実際はバルコニーの下でさえ、2つのメインハングから細部まで美しく聴こえるほど。
国際芸術祭では南アフリカ国内のみならず海外からのパフォーマーも参加し、好評を得ています。

アフリカの英雄を称える フォールトレッカー開拓者記念堂

フォールトレッカー開拓者記念堂は、プレトリア中央駅から車で10分ほど、プレトリアの南にある小高い丘に位置しています。
フォールトレッカーとは、アフリカーンスの言葉で「開拓者」という意味を持ち、その名の通り、独立国家を勝ち取るために奮闘したアフリカーナーの歴史を顕彰しています。
褐色の四角い建物の中は博物館になっており、歴史を物語るレリーフが刻み込まれています。
また、ズールー族との戦闘に勝利した12月16日正午に、地下にある「我は南アフリカのためにあり」という碑文に日光があたるよう設計されている点も、興味深いところ。
ここからのプレトリアの眺めも素晴らしく、周囲は厳かな雰囲気が漂っていますので、ぜひ感じてみてください。

人類発祥の地で自然史に触れる ディトソング自然史国立博物館

ディトソング自然史国立博物館では、南アフリカの起源から現在まで、多様な歴史や文化を自然科学の視点から紹介しています。
入口のすぐ外には恐竜などの化石が展示され、辺りには8つの博物館や文化センターが集結。古代の岩壁画や鉄器時代の遺物、動物の剥製、アパルトヘイトにおける資料、現代アート、工芸品まで、幅広く展示しています。
とはいえ館内は古めかしい雰囲気はなく、工夫も様々。英語のガイドツアーも行われているので、興味のある方は参加してみましょう。

貴重で多様な種に出会う プレトリア国立植物園

プレトリア国立植物園は、南アフリカにある9つの国立公園のうちの一つ。
プレトリアの東郊外に位置する、静かなオアシスとして、親しまれています。
76haある園内には、南アフリカの種が半数以上、湿地の植物やソテツ、アロエ、多肉植物など、多種多様な植物が植えられています。
また、鳥類や爬虫類、小型哺乳類など、およそ200種近くの生き物たちも生息し、その特異な環境から、南アフリカ国立生物多様性研究所の本部も置かれるほど。
園内には湖畔のレストランやカフェなどもあり、豊かな自然の中で食事を楽しむことができます。

動物好きに必見!ホースバックアフリカ

ホースバックアフリカは、プレトリアでも人気NO.1の観光スポット。
経験豊富なガイドが付き、乗馬サファリやライオンツアーなどのアクティビティが楽しめます。
調教された馬に揺られながら森の中を歩き川を超えるトレイルはもちろん、ライオンツアーでは餌付けを体験したり、運が良ければライオンの赤ちゃんを抱っこしたり。
キリンやシマウマ、サルなども間近で見ることができ、フォトジェニックな風景、瞬間も満載!
大自然に囲まれながら、動物好きには堪らないひと時を過ごすことができます。

南アフリカが誇る豪華寝台列車ブルートレイン

かつての南アフリカでは金やダイヤモンドの鉱山を巡り、ボーア戦争が勃発。
勝利したイギリスが1910年に南アフリカ連邦を樹立すると、海外の富豪がこぞって訪れるようになりました。
そこで、1923年にブルートレインの原型となるユニオン・リミテッドが運航を開始。最新の設備を備え、内装もサービスも高級感あふれる列車として、定評を得ました。
現在のブルートレインはプレトリアからケープタウンまでの約1,600kmを約27時間、1泊2日をかけて走行し、「世界一の豪華列車」としてギネスにも認定されるほど。客室は高級ホテルに勝るとも劣らない設計で、テレビやWi-fiなどに加え、クラスによってはシャワーや浴槽までも完備しています。
乗車は18歳以上の成人に限られていますが、酒類を含むドリンクの代金も運賃に含まれており、ラグジュアリーな旅を楽しむことができます。
車内ではキッチンでフランス料理も調理されており、24時間体制のバトラーサービスなども実施。
大自然の景観を車窓に優雅なおもてなし、ぜひ一度は体験してみたいですね。

郷に入らば郷に従え パップ

南アフリカにおけるトウモロコシは、植民地時代が始まる前から、多くの部族によって育てられてきた主食。
トウモロコシを乾燥させて粉にし、お湯と練り上げて作るパップはどこででも食べられます。
出来上がりはもちもちとした食感で肉や野菜、魚のフライなどと一緒にグレービーソースなどをかけていただきます。
粉の挽き方、作り方によっても味や食感が違い、好みも様々。
手づかみでちぎりながら頬張るのが現地流ですので、ぜひトライしてみましょう。

BBQにて欠かせないソーセージ ブルボス

古くは牛肉や豚肉とスパイスを混ぜて作られたソーセージも、ドイツ移民によって南アフリカに持ち込まれました。
ブルボスはぐるぐると渦巻き状で、南アフリカのバーベキューには必ず登場する一品。1本で約1m、1.5kgもの重さがあります。
粗挽き感たっぷりジューシーなお肉を豪快に焼いて、大勢でシェアして食べるのがこの料理の醍醐味です。

多文化ならではの逸品 ミルクタルト

南アフリカのミルクタルトは、ポルトガル、オランダの伝統を受け継ぐ、”ならでは”の郷土菓子。
日本でも人気のカスタードパイのような見た目ですが、生地には卵が入っておりホロホロ&サクサク。
中央のカスタードにはたっぷりミルクが入っているのでこってり感はなく、マイルドな味わいが特徴です。
そしてトップにはポルトガルの「パステル・デ・ナタ」を彷彿とさせるシナモンがあしらわれ、甘みを引き締める役割をしています。
食後やティータイムに冷やして食べれば、その繊細な味に驚かされることでしょう。

南アフリカ共和国・プレトリアの観光スポットを楽しもう

南アフリカにおける外交の拠点であるプレトリアは、古くから行政府として政治の中心を担ってきた街。
春先に咲くジャカランダにちなんで「ジャカランダ・シティ」とも呼ばれ、街中に薄紫色の絨毯が出来るほど、華やかに咲き乱れることでも有名です。
ジャカランダはラッパ状に咲く花がファンファーレを吹くトランペットを連想させることから「名誉」「栄光」という花言葉がつけられ、プレトリアの象徴。
南アフリカへの旅行は日本で言う秋の季節がとても人気ですが、このジャカランダが目当ての人もたくさんいます。
街の中には植民地時代の影響を多く受けた建築物も多く、アフリカのイメージを覆すような魅力が満載。美しく穏やかな驚きに溢れています。

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