スペイン・マドリードに行ったら何をする?おすすめ観光名所・グルメ

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スペインの首都マドリードは、国のほぼ中央に位置し、かつての王立国家の面影を残し、文化、経済の中心地ともなっています。
どこをとっても絵になる美しい街には、美術館や教会、お城や広場など見所たっぷりの観光スポットが満載です。
また、闘牛やフラメンコのショーを気軽に楽しめたり、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリードが本拠地を置くサッカーの街でもあり、楽しみ方も多彩です。
世界中から多くの観光客が訪れる人気都市マドリードは、知れば知るほど面白い街。
人々の暮らしに溶け込むように旅ができるこの街のなかでも、訪れてほしいおすすめの観光スポットをご紹介します。

目次

あまりの贅にため息の連続!? マドリード王宮

スペイン国王が1931年まで住んでいた西ヨーロッパで最大規模を誇る宮殿です。
ネオ・クラシック様式の外観と、煌びやかで豪華絢爛な部屋やインテリアから、当時の王族たちのセレブな生活を肌で感じ、歴史を垣間見ることができるスポットとなっています。
なかでもサバティーニ設計による70段の正階段は、王宮の玄関口にあたる巨大な空間になっており、入った瞬間にオペラ座のような重厚感が漂っています。
天井にはコラード・ジアキントのフレスコ画が施され、光が織りなす神秘的で美しい光景に誰もが目が奪われることでしょう。
この王宮には他にも、ベルサイユ宮殿をイメージして造られた王座の間、現在も宮中晩餐会が開かれる饗宴の間、ストラディバリウスが7台所蔵されている音楽の間、王宮礼拝堂など、贅の限りを尽くした豪華な内装や装飾品が数多く残されています。
残念ながら大広間から先、内部の殆どが撮影禁止となっていますが、スペインの歴史を物語る場所として、多くの人が訪れています。

ここから街が始まった!マドリードの中心 プエルタ デル ソル

「太陽の門」を意味するプエルタ・デル・ソルは、15世紀にはマドリードを取り巻く城壁の門の一つでした。
太陽が昇る東へ向けて門の入り口が設置され、その外側に中世の郊外が成長し始めたと言われています。
現在もマドリードの歴史的な通りや交通量の多い通りが合流しており、マドリード州首相府になっている旧郵便局の建物前の地面には、スペインの国道の起点となる「0キロ元標」が埋められています。
この建物の時計は有名で、毎年12月31日にカウントダウンが中継されるスポットとなっています。
新年を告げる鐘の音が鳴り響き、建物の下に集まった大勢の人々が12粒のブドウを食べるのが、伝統的な行事です。
半円形の広場には、街のインフラを改善し、マドリードを近代化した国王「カルロス3世の騎馬像」や、マドリードの紋章をかたどった「クマとイチゴノキの像」が建てられ、待ち合わせをする人や多くの観光客でいつも賑わいを見せています。

建物に囲まれたマドリード市民の憩いの場 マヨール広場

マヨールは「大きい」という意味で、かつては市場が開かれ、その後は祭典、闘牛、一騎打ち試合、国王の宣誓式や婚礼儀式など、さまざまな催し物が行われてきました。
かつて刺客や遣いが行き来したであろう抜け道や細い通りが随所に見られ、当時の面影を感じることができます。
広場を囲むように建つ建物「カサ・デ・ラ・パナデリア」は、マヨール広場の美しい景観の一翼を担う歴史的な建物です。
1階は全面がアーチになっており、中央にはスペイン王国の紋章が刻まれ、2本の尖塔と彩色を施されたファサードが見事です。
古くはパンの管理局が置かれていましたが、現在は観光インフォメーション・センターが置かれています。
石畳の広場を取り巻くようにおしゃれなレストランやカフェ、ブティックなどたくさんの店が建ち並んでおり、大道芸人やミュージシャンの路上パフォーマンスも楽しみのひとつとなっています。
銅像や門、美しい建築を眺め、数々の歴史の舞台となってきた広場の雰囲気をゆっくり味わってみてください。

女神の噴水に祈りを捧げる シベレス広場

大地、農業、豊穣の象徴である古代ローマの女神シベレスの噴水で有名な広場です。
女神が乗っている馬車を、神話の登場人物であるヒッポメネスとアタランテを表している2頭のライオンが引いています。
湧き出る噴水は、噴出口が2カ所あり、建設当初から市民が活用する水として利用されていました。
複数の大通りが交差する広場はブエナビスタ宮殿(現在は軍司令部)、リナレス宮殿(現在はカサ・デ・アメリカ)、コムニカシオネス宮殿(現在はマドリード市庁舎本部)、スペイン銀行などに囲まれています。
サッカーチームのレアルマドリードが勝つと、この広場にサポーターが集まりお祭り騒ぎをすることでも有名で、レアルが優勝した際はセレモニーが行われ、選手たちがシベレス像の上に登り、レアル・マドリードのタオルを女神の首に巻いたりもしました。
マドリードに訪れた際は、この美しい女神をぜひ眺めてみてください。

眠っていた守護聖母を祀るポップな建築 アルムデナ大聖堂

1883年から1993年まで、110年の歳月をかけて建設されたマドリードのカテドラルです。
もともとキリスト教の国であったスペインですが、「イスラム教徒に征服される」という歴史を持ち、その際に隠され、370年ぶりに発見された守護聖母像をこの聖堂は祀っています。
現在では、マドリード州のカトリック教会の総本部として、重要な役割を担っており、2004年には国王の挙式が行われたことでも知られています。
外観は上品で美しいネオ・クラシカル様式ですが、内装はゴシック・リヴァイヴァル様式で、歴史的復古作品からポップアート装飾まで驚くほど近代的でユニークな様式になっています。
教会内部に入った途端に飛び込んでくる、色鮮やかな色彩は見とれてしまうほど魅力的で、礼拝堂のステンドグラスもモダンで斬新なデザインです。
アルムデナ大聖堂はマドリード中心部に位置するため、展望台からは、マドリード王宮やマヨール広場など有名な観光地を含めた市内の景色を堪能できます。

マドリッドの目抜き通り?銀座を彷彿させる グランビア通り

グランビア通りはマドリードのメインストリート。
ファッションブランドや雑貨店、高級レストラン、ホテル、劇場、映画館などが立ち並び、マドリード市民や観光客がショッピングを楽しんでいます。
歴史的な街並みのなかに、古いものから新しいものまで、たくさんの建造物が軒を連ねています。
ただ通りを歩いているだけでも、ヨーロッパの都会に来た雰囲気を感じることができ、マドリードのブロードウェイとして、夜も賑わいを見せています。
昼間は陽気なショッピング街として美しいクラシックな建物が、暗い夜には店の明りがきらめき、幻想的な風景へと様変わりします。
マドリードならではのレストランや雑貨もたくさんあるので、旅の一興にぜひ立ち寄ってみてください。

歴代スペイン王家のコレクションが心に染みる プラド美術館

スペイン絵画を始めとする名画が集まる世界屈指の美術館です。
1819年に王家のコレクションをもとにオープンし、他の美術館にはないスペイン絵画を展示しています。
美術館で展示されているのは膨大な所蔵品のごく一部ですが、名作が多く、絵画に詳しくない人でもどこかで見たことあるがあるような作品に出会えることでしょう。
プラド美術館の中で見逃せない作品は、ディエラ・ベラスケス、フランシスコ・デ・ゴヤ、エル・グレコの三大巨匠の作品です。
3名はスペインで数々の有名作品を残しています。
プラド美術館は地下鉄1号線バンコ・デ・エスパーニャ(Banco De Espana)駅やアトーチャ(Atocha)駅から徒歩10分とアクセスしやすい場所も魅力的で、プラド通りにはお店やホテルなどが立ち並んでいます。
マドリードの象徴的なモニュメントやスポットを散策しながら、スペイン黄金世紀の作品を鑑賞しに出かけましょう。

都会のど真ん中に東京ドーム26.7個分! 広大なレティーロ公園

マドリードで最も大きなランドマークとなっているレティーロ公園。
緑のオアシスを形成する125hの土地に15,000本以上の木々が植えられ、彫刻や噴水、記念碑などが数多く設置されています。
ガイドブックの地図を見ても大きな緑色で占められており、公園全体がまるで美術館のように、美しい魅力に満ち溢れています。
ベラスケス宮殿やクリスタル宮殿といった美しい建築や、樹齢400年とされているマドリード最古の木ラクウショウがあるフランス庭園、古典主義庭園のセシリオ・ロドリゲス庭園など多くの見どころを持ち、中でも、世界で唯一悪魔を題材にして作られた彫刻「落ちた天使」は、造られた当時から高い評価を受けていた彫刻です。
公園内には大きな池もあり、存在感のあるアルフォンソ12世のモニュメントを見上げ、穏やかな景色を眺めながらボートやカヌーを楽しむことができます。
かつて皇族の庭園であったこの場所は、時を超え、現在は多くの市民や観光客の憩いの場所となっています。

マドリードのボリューム満点な郷土料理 コシード・マドリレーニョ

コシードは豆のことですが、マドリードでコシードと言えば、この料理です。
牛肉、塩漬け豚肉、鶏などの肉類とモルシージャ、ヒヨコマメ、キャベツ、人参、ジャガイモなどの具材をじっくり煮込んで作ります。
コシード・マドリレーニョは、トレス・ブエルコと呼ばれる3つの要素から構成されており、最初にスープがサーブされ、そのあとに野菜と豆、肉類がはこばれてきます。
スープにはフィデオという細く短いパスタが浮かび、煮込まれた肉と野菜のうま味がたっぷりと凝縮されています。
次に出てくるひよこ豆はとても大きく、肉の旨味を吸った濃厚さがあったり、ほくほくの食感も楽しめます。
ラストの肉のプレートは鶏、豚、トシーノと呼ばれる脂身、ばら肉、骨髄、生ハム、チョリソー、モルシージャと呼ばれる血のソーセージなど様々。
冬の寒い時期には、身体の内側から温めて、エネルギーを与えてくれる料理です。
スペインは食事のメインがお昼で、ランチに食べることが多く、ボリュームも満点。
準備に時間がかかるのでコシード専門店以外は、前日までにテーブルの予約をし、コシードも一緒に予約をするのがおすすめです。

じゃがいもが定番のスパニッシュオムレツ トルティージャ

日本でも手軽に食卓にのぼる、美味しい卵料理オムレツ。
ジャガイモやたまねぎを炒め、味付けした卵を混ぜてフライパンで焼く、作り方はとてもシンプルですが、不思議なことにどの家庭、お店ももオリジナルの味を持っています。
具材が違ったり、野菜を切る大きさが違ったり、味付けが違ったり、トルティージャを食べずにスペインを離れることはできません。
トルティージャは卵を丸めず、フライパンで両面を焼いてお好み焼きの様に仕上げる分厚さが特徴です。
具材をたっぷり入れて2cmくらいの厚さに焼いたものを、ケーキのようにくさび形に切り分けて盛りつけるのが一般的。
地元では半熟ではなく固焼きが好まれます。マドリードを訪れたら、ぜひ本場の味を楽しんでみてください。

カラッとサクッと!揚げたてのスペインのソウルフード チュロス

チュロスの起源は諸説ありますが、スペインの羊飼いが長期に渡る野外生活の中で始めた簡易にできるパンの代用として作り、ヒツジのナバホ・チュロの角に形が似ていることから名付けられたとされています。
小麦粉と水と少量の砂糖・塩を混ぜた生地を星型の搾り器から搾り出して油で揚げ、本場には搾り器と揚鍋がセットになった専用の調理機もあります。
星形の理由は、揚げた際に生地が爆発しないように表面積を大きくし、素早く均等に火が通るようになされた工夫です。
チュロスその物には味付けはされておらず、日本ではハチミツ、砂糖、シナモンなどをまとわせたものが主流ですが、ここではホットチョコレートが味の決め手。
ショコラティエでチュロスが提供されるほどです。
またスペインでは朝食の定番として定着しており、多くのチュロス屋さんは朝早くからやっています。
さらに日本でいうシメのラーメンのように、お酒を飲んだ後に食べるものとしても定着しており、24時間営業しているチュロス屋さんもあります。
ぜひ手軽に楽しんでみてください。

スペイン・マドリードの観光スポットを楽しもう

スペイン最大の都市として知られるマドリード。 
芸術的な建物や美術品が数多く残り、落ち着いた環境を求める方におすすめの観光地です。
この街の最大の魅力は「多様性」です。
さまざまな歴史を重ねた異文化が交錯する街は、伝統と近代・現代が共存し、今も発展を続けています。
マドリードを訪れれば、随所に渡ってスペインの魅力を感じられることでしょう。
年間を通して晴れが多く、日本からの直行便も就航していますので、ぜひ訪れてみてください。

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