延暦寺は、天台宗の総本山として1200年以上の歴史を誇り、日本仏教の源流とも言える聖地です。自然に包まれた広大な境内には、国宝・重要文化財を含む多くの堂宇が点在し、静寂の中で心をととのえる時間が流れます。信仰と修行の場として今も生き続ける延暦寺は、訪れる人々に深い感動と精神的な癒しを与えてくれます。

日吉大社は、全国に約3,800社ある日吉・日枝・山王神社の総本宮で、古来より比叡山の守護神として崇敬を集めてきました。境内には荘厳な社殿が建ち並び、国宝や重要文化財に指定された建築美も見どころです。四季折々に美しく彩られる自然と調和した神域は、心を静かに整えてくれる特別な場所です。

旧竹林院は、比叡山の僧侶たちが隠居や休息のために使用した「里坊」のひとつで、静謐な空気に包まれた歴史ある庭園です。書院造の建物と、借景を活かした見事な回遊式庭園は、四季折々の風情を感じさせ、訪れる人に安らぎと美を届けてくれます。比叡山の宗教文化と日本庭園の美しさが融合した、坂本ならではの隠れた名所です。

坂本城址公園は、戦国武将・明智光秀が築いた坂本城の跡地に整備された歴史公園で、かつての壮麗な水城の面影を今に伝えています。現在は建物や石垣こそ残っていないものの、光秀像や城址碑が静かに佇み、往時を偲ばせる落ち着いた空間が広がります。琵琶湖の湖畔に位置するこの地では、晴れた日には美しい湖面とともに、かつての戦国の記憶を感じることができます。

公人屋敷（旧岡本邸）は、江戸時代に比叡山延暦寺に仕えながら妻帯と名字帯刀を許された「公人」と呼ばれる僧侶たちの邸宅で、当時の生活様式をよく伝える貴重な古民家です。主屋には土間、客間、横井金谷の襖絵や古写真などが配置され、米蔵・馬屋とともに寺務を担った実際の空間を今に伝えています。現在は大津市の文化財に指定され、100円という入館料で当時の豪農的な暮らしぶりと坂本の門前町の歴史にゆっくりと触れることができます。

公的な観光情報を担う「坂本観光案内所」は、京阪「坂本比叡山口駅」から徒歩1分、大津市坂本の中心地に位置し、観光の起点として非常に便利です。ここでは観光マップやイベント情報の提供に加え、電動アシスト付自転車のレンタル（1時間250円・1日1,000円）やコインロッカー、そして坂本城の御城印などの頒布も行われており、散策の準備が整います。観光ボランティアによる定期ツアー（例：「山王祭 観光ガイドツアー」）なども案内所を拠点に開催され、地域の歴史や祭礼を深く知る機会を得られるほか、外国語対応のサポートも安心です。

中国料理 登煌は、比叡山坂本駅前すぐにある、本格的な広東料理を提供する中華料理店です。1988年に創業し、ホテルで修行を積んだ料理人が、日本人の舌に合うよう素材の味を活かした淡い味付けで料理を提供し続けています。店内は落ち着いた雰囲気で、家族連れにも人気があり、エビマヨや五目ラーメンなどどのメニューも「胃もたれしない」と評判です。autumnの限定メニューではジャージャー麺やよだれ鶏、モチ米シュウマイなどが好評で、特にジャージャー麺は隠れた人気の一品として注目されています。

手打蕎麦 鶴㐂は、享保元年（1716年）創業、比叡山延暦寺の門前町・坂本に根ざした歴史ある蕎麦処で、築130年を超す登録有形文化財の建物が風情を漂わせます。温度・湿度に応じて微妙に調整された手打ちの二八蕎麦は、創業から継ぎ足されてきた伝統の「かえし」と濃厚な出汁と見事に調和し、三百年以上守られてきた味わいを今に伝えています。回遊式の枯山水庭園「折鶴の庭」を眺めながらゆったりと食事を楽しめる空間は、歴史と自然とが一体となった特別な時間を提供してくれます。

アル・ゴーは坂本にある昔ながらの洋食店で、落ち着いた雰囲気の中でカツカレーなどのボリューム満点のメニューが楽しめます。地元の家族連れやサラリーマンに愛され、子ども用のイスや座敷席も完備しているため、誰でも気軽に訪れやすいお店です。昭和54年創業の歴史を持ち、地域に根ざした温かいサービスが魅力です。